最低王子と恋の渦





「あ、やあ田中さん」




そう白々しくこちらにやって来た三鷹くん。


私は思わず気まずそうに三鷹くんから目を逸らしてしまった。




「…なんで目逸らすの?」


「……なんでかなぁ?」


「順位どうだった?」


「…………」


「順位」




いつものニッコリ笑顔なのにも関わらず、それには言いようのない威圧感があった。


私は大きく溜息をついて諦めた。




「…102位…」


「うわぁ」




チラリと見上げるも、そこにはいつもの憎たらしい笑顔があった。



何その軽蔑したような声!

まあ勉強してなかった私が悪いんだけどさ!




「で、でも100位代でもそこそこでしょ?」


「君K大目指してるんじゃなかったっけ? どの口が言ってるの? その成績で行けると思ってる? 勉強しないで行けると思ってた? 馬鹿って底がないの?」




な、流れるようなトドメ…。


私はガクンと肩を落として溜息を漏らした。




「…そうです…ほんとにやばいですK大なんて行ける気がしません…」


「いざとなったら俺が助けてあげるから」




うぅ、ありがとう三鷹くん…。




って、



え??






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