素直に言えない (短編)
両想い…?麻由美sid
「暇やぁぁぁ!」

私、中学二年生

倉崎麻由美。

暇です。

「うっさいだまれや。」
今、隣でぐちぐち

言っているのは

平山誠吾。

そして…私の好きな人

「だってさぁ。」

「だってじゃない!」

「萌~助けてぇ~」

「はぁ?知らんわ…」

彼女は私の妹。

萌華。

そして…

「麻由美。宿題やって」
こいつは兄。

眞琴。

そうなんです。

私…三つ子なんです!

たまたま、同クラです!

「いやや!誠吾に頼み」

「俺も嫌やし!」

「まあまあ。」

もしかして…!

「星華!佑真!」

私の大親友

星華。佑真。

「眞琴!宿題はやって来いよ。」と佑真。

「めんどいやん。」

「うちは無視か?」

あ…

「希沙紀やん。おは。」

斜め後ろの希沙紀。

「そっけねぇぇぇ!」


騒がしくてすいません。

――キーンコーンカーンコーン

チャイムが鳴りその瞬間に先生が…

――ガラガラッ

「そこー席に着けー」

と、立っている生徒に声を掛ける。

「日直あいさつ。」

私は今日日直だった為

「きりーつ。」

私が言うとみんなバラバラに席を立つ。

「礼。」

『おはようございます』
「着席」

皆が着席すると先生が

「えー今日、宮坂の親から電話があった。」

――ざわざわ

教室がざわつき始めた

「静かに!内容は宮坂がいじめを受けてたことについてや。」

そう言うと教室を見渡した。

「誰や?」

「知らねーわ。」

誠吾が呟く

宮坂と言うのは

宮坂聡梧

「しかも昨日は帰ってないって…。」

―――ざわざわ

再びざわつく。

「今日は午前中、自習だ。」

そう言うと先生は教室を出て行った。

「なぁ…誠吾。」

「なに?」

「いじめって…このクラスはないよな?」

「さぁ…。」

「せいかー」

萌が呟く

「ん?なに?」

星華が言うと

萌が

「しりとりしよ。」


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