海心の少女
出会い
彼に出会った。

その出会いは、まるで、一筋の光が心に差し込んだようだった。

(どこの、人なんだろう)

それから、私は、ずっと彼のことを考え続けた。

そう思っていたのに、また、先が見えなくなるような出来事が起きた。

学校の帰りに、彼が女性と歩いているのを見た。

また、世界が灰色になる。

(あの人だって、私のこと知ってる訳じゃないものね。私だけが…)

それでも、朝彼の姿を見ると胸が高まっていった。

次の日いつものところに彼の姿を見つけた。

見ていると、彼が気がついてこちらを見る。

その視線があうと、急に恥ずかしくなって、逃げてしまった。

(何、してるんだろ。どうせ、彼は気にも止めないのに…)
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