浮気彼氏から奪うオトコ。





「勿論!ずっと傍にいるよっ」



あの日からあたしは、君に恋をしていた。

どんなに辛くても。
苦しくても―…。




でも…そんな思いも限界だった。



平然と浮気をして、冷たい態度をとって。

それなのに、あたしだけは傍にいるなんて。
おかしい話だったんだ。





―…君の傍にいる資格なんて元々なかったのかも知れない…。




「廣クン、あたし達は別れたんだよ?」


「…やりなお」

「やり直せないよ…、廣クン……」




廣クンの言葉を遮ると、涙がどんどん溢れていった。



「1度…終わったものは取り返しがつかないんだよ…」

「妃鞠…?」




「あたしはそんなに強くないんだよ…?」

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