龍乃一味のカオスな学園生活
「我は早く黒帯とやらが欲しいな」

そう言うのは臥龍。

彼は腕を上げ始めたとはいえ、まだ修行間もないので素人同然の白帯だ。

幾ら臥龍といっても、それに見合う技量がなければ、龍太郎は黒帯をくれない。

丹下道場もなかなか厳しいのだ。

「ノエル、お前はいつ黒帯をとったのだ?」

「僕は中等部に入って間もなくでしたかねぇ…」

臥龍の問いかけに、ノエルが答える。

勿論ノエルとて、拓斗の贔屓で黒帯を取れた訳ではない。

みんな血の滲むような努力をしたのだ。

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