龍乃一味のカオスな学園生活
「あ」

琥珀が聞き耳を立てる。

寒いのに戸を開け放って縁側に座っていた彼女の耳に届いたのは、除夜の鐘。

「琥珀」

刹那が声をかける。

「寒いだろう、中に入れ」

「んー、もう少し」

しんと静まり返った夜の空気の中、白い息を吐いて琥珀は答える。

そんな彼女の肩に、上着をかけてやる刹那。

隣に座った彼の肩に頭を預けて。

「今年も終わるねぇ」

「ああ」

二人は寄り添って除夜の鐘に耳を傾けた。

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