龍乃一味のカオスな学園生活
「そら、未熟者ども」

翡翠が懐から、幾つかポチ袋を取り出す。

「くれてやる。有り難く受け取れ」

武、花、さくら、鈴木家のすず、そして琴月の琥珀や刹那にも分け隔てなく。

翡翠はお年玉を渡す。

幾ら入っていたのかはご想像にお任せしますが、金額だって差はありません。

夕城の宗主が、そんな器の小さい真似する訳がないでしょう。

「よぅ大旦那、俺にはねぇのかよ」

「龍之介、貴様何歳だ?もう年玉を貰う歳ではなかろう」

「ケチくせえな」

ブツブツ文句を言いつつ。

「孔雀、あんないい女とネンゴロたぁ羨ましいな」

龍之介は孔雀と肩を組む。

「相変わらずだね、龍之介は」

苦笑いする孔雀。

「そちらはどうだ孔雀、琴月の修練は順調か」

「順調だよ兄さん。琥珀も刹那も頑張ってるし、久遠と琴子さんも分家を盛り立ててくれてるからね」

瑠璃の言葉に答える孔雀。

「くー君くー君、新しい服用意してるの、着てくれるよねっ?」

「じ、女装はもう勘弁してよ、姉さん…」

めのうの言葉に、孔雀苦笑い…。

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