龍乃一味のカオスな学園生活
朝日が昇り切るまで堪能した頃。

「…おはようございます…」

眼下で声がする。

見れば竹箒と塵取りを手にした用務員・小岩井 防人が立っていた。

隣には息子の冬樹も一緒だ。

冬樹はまだ眠そうだが…あ、いつもの事ですか。

「防人か」

防人を見下ろす臥龍。

嘗て自身を結界に封じ込めた、凄腕の結界師。

好きに暴れ回り、天神の地を蹂躙していた負け知らずの凶暴な龍を、幽閉した憎き相手の筈。

しかし。

「早くから精が出るな」

至極普通に。

臥龍は防人と挨拶を交わした。

恨み事さえ出てきやしない。

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