続・迷惑なイケメンに好かれました。




そんなに、強くなんてない。

そんなに、出来た人間でもない。



……嫌だ、手放したくない。

そばにいたい。



だけど泣きながら行かないでなんて縋ること、私には出来ない。

困らせたくない、面倒だって思われたくない。


だったら、どうしたらいいの。






「芽依ちゃん……会わないでって言ってよ」





ずるいよ、海。

自分のなかではとっくに答えなんて出てるくせに、どうして捻じ曲げようとするの?

自分の気持ちを無視して無かったことにしようとするの?



どうしてーー私のせいにしようとするの?



そんなこと言えないの知ってるくせに。

空が突然現れて、どうやっても逃げられなくて向き合うしかなかった私に、そんなこと言えるわけがないのに。


そんなの、誰よりもよく分かってるくせに。








< 65 / 99 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop