【完】あんたなんか知らないっ!!







「ばいばい沖縄!!」


「めんそーれ!!」


「それいらっしゃいだけどね...」




夕方、俺たちは大阪行きの飛行機に乗った。


席は大和がうるさいので珠樹と変わってもらって行きと一緒。




「...食べる??」


「さんきゅ。」




お菓子をもらうときに手が触れた。


そんな少し触れたぐらいでも緊張してしまう。




「...園田、顔赤いよ??」


「あー、日焼けしたかなー。
顔が少しヒリヒリするな...」




なんて誤魔化す。
行ってたのが沖縄でよかった。




「ふーん??
あんまり痛かったら冷えピタとかで冷やしなよ。」


「...おう。」




なんか、母さんみたいだな。
最近、碧海は母さんに似てきた気がする。
話し方とか、俺の扱い方とか...




「あ、由香さんにお土産何がいいかな??」




ちょ、いきなり顔近付けるなよ...




「大阪でなんか買ってきてって言ってた。
俺よくわかんねーから買うの付き合ってくれね??」




よし、よくやったぞ俺。




昨日の夜からずっと考えてたんだ。脳内シミュレーションしといてよかった...




「わかった、じゃあ自由時間のとき選ぼ。」




母さん様様だな。


それから大和と珠樹と話しながら、あっという間に大阪に着いた。



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