Happy Helloween



***

(小さなお化けが去った後)




「楊!お前な!あれは渡さないって約束しただろうが!」

「なんでよ!見た目はちょっとあれだけど味は絶対美味しいもん!」

「子供もビビってたじゃねえか!」

「…酷い。そんなに言わなくていいじゃん!」



楊は一気に不機嫌になって、顔をしかめた。


これはマズイ、と思ったが、アレはまじで子供に渡していいもんじゃない。


味は絶対なんて言ってるが、俺からしてみれば味も見た目同様かなりやばいと思う。



バレンタインのチョコレートとは比べ物にならないくらい、見た目も味もアウトだ。



「どーせわたしには料理の才能なんてないわよ…。」


下唇をとがらせて、怒っている。




「そんな拗ねるなよ…。」

「うるさい。」

「よーう、ごめんって。」




はあ。うちのお姫様は一回不機嫌になるとなかなか機嫌を直してくれない。


どうしたもんか。




「楊、悪かったって。今日はハロウィンだろ?楽しもうぜ?」

「楽しくなくさせたのは軽穂でしょ?」

「う…。悪い。お詫びになんか一個だけ言うこと聞いてやるから。な?機嫌直せよ。」

「…一個?」

「ああ。だから、な?」

「じゃあ、私が焼いたお菓子、軽穂が食べて。」



え゛……。



「なんでも一個言うこと聞いてくれるんでしょ?だったらアレ、軽穂が食べて!」



それは俺の生命もかかっていそうな難題だったが、楊の機嫌のためだ、しょうがない。


それにもし次にくる子供にアレをまた差し出したら困るからな。





「…よし、食う。」



腹を決めて、食べてやろうじゃねえか!










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