トナカイくんとハッピークリスマス!



『愛梨が辞めたいならもう客寄せはしなくていいぞ』


着替えも済ませ、カウンター席に座ったあたしにお兄ちゃんはそう言ってくれたけれど、


企画に気付いて喜んでくれる人たちの顔が頭に浮かび、あたしは首を左右に振った。


あと2日間、もっと沢山の笑顔に会いたい。


それにあんなこと滅多にあるもんじゃないだろうし。


あったとしてもまたお兄ちゃんが助けてくれるし、それにもう1人、守ってくれるナイトなトナカイもいるし。



…そのナイトなトナカイは例のごとく置手紙を置いて帰ってしまっている。


ケガしてないといいけど…。


2度も立ち向かってくれた勇姿を思い出し、何かお礼が出来ればいいなと、思った。




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