トナカイくんとハッピークリスマス!
――そうだ。
お兄ちゃんのメールを思い出す。
「さっきお兄ちゃんからメールがきてトナカイくんがくるって…」
「うん。実は…、俺がトナカイだったんだ。黙っててごめん」
頭を下げる峰岸くん。
峰岸くんがトナカイくんだったの…?
「顔を隠せる仕事だったから俺にもできるかなって。選んだ理由がそんなだろ? 情けなくてなかなか打ち明けられなかったんだ。
戸田さんのお兄さんのお店って知らなかったから、戸田さんがお店に現れたときはすげぇ驚いた」
あの時だ。お店の前で初めてトナカイくんと会った時。
あたしを見て固まってたトナカイくん。あたしがトナカイの姿に驚いてたのと同じで
トナカイくん、…うんん、峰岸くんも驚いてたんだね。
「バイトは昨日までだったんだ」
「それと、これを買うために」と言いながらポケットから取り出したのはリボンが結ばれた小さな箱。
「クリスマスプレゼント」
「えっ、でも。あたし何も用意してない」
「もらったよ。クッキーを2回も。それに、可愛いサンタさんと特別な時間を過ごせたし。
俺にとって最高のクリスマスプレゼントだよ」
可愛いなんて…。
峰岸くんそんなことも言うんだ…。