イクメンな彼氏
いつも通りの時間に家を出て『green express』に到着したけれど、悠斗さんの姿はない。私達は付き合うようになってから、早番や遅番の日以外はいつも悠理花ちゃんと3人でモーニングを楽しんでいた。

「俺は二人きりでもいいんだけど」なんて言いながら、悠理花ちゃんに会いたいという私のお願いを聞いていつも連れてきてくれていた悠斗さん。

そうだ……悠斗さんはいつも優しかった。
私がわがままを言っても怒られたことなんてない。

「比奈は仕方ないな」なんて笑って言うことを聞いてくれた。
そういえばあの日の彼は、何だか苦しそうだった。
どうしてなんだろう?

今日は朝食を摂る気にもなれない。注文したモーニングにも手が出ずぼんやりと窓の外に目を向けていると、もうこんな時間! 慌ててブラックコーヒーを流し込む。

口に広がった苦さが背中を押してくれたような気持ちになって、一口だけパンをかじった後立ち上がった。
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