Sweet Love
「手紙じゃなくて年賀状でか?」



「手紙は、もう高校の時にたくさん渡しましたから。年賀状は、今年初めてなので気持ちを書きたかったんです。」



「……………」



「お、怒ってますか…?」



目を逸らされたから怒ってると思って顔を覗いて見ると



「え…?」



「見んな。バカ。」



「顔真っ赤…」



「うるさい。」



顔が真っ赤になっていた。



「なんでそんなに赤く…」



「お前がいちいちかわいいことするからだろ。」



「え?え?」



「年賀状。まじうれしかった。ありがと。」



「喜んでもらえてよかったです。」



私が笑顔でそう言うと、突然腕を引っ張られ抱きしめられた。



「く、工藤先生…?」



「好きだ…」



「ど、どどどうしたんですか?!」



「どもりすぎだろ。はぁ…こんなことされたら俺、絶対ダメになる…」



「な、なにがですか…?」



「どれだけ俺を乱す気だよ…」



「……………」



どういうこと…?



「バカ。初詣行くぞ。」



「え?」



「今から初詣行くの。」



「で、でもバレたら…」



「遠くに行けばいいだろ?俺の地元に人があまりいない神社あるから。」



そっか…工藤先生の家遠いもんね。



「わかりました。私、静かな所好きなのでよかったです。」



「俺も。じゃあ、行くか。」



「はい。」

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