Sweet Love
「く、工藤先生?」



そんな俺に気づいたのか、宮本は俺の名前を呼んだ



それでも反応しない俺に対してなにを思ったのか知らないけど、的外れなことを言ってきた



こいつ、俺がきれてる理由わかんねーのか?



「お前さ…」



「はい…」



「なんで俺が怒ってるかわかってる?」



こいつがなにもわかるわけないってわかってるけど…



ダメなんだよ、もう…



俺達をあの頃のように縛るものが無くなってしまったらもうダメなんだ俺自身が



「それは、私が勝手に話したからでーーーー」



違う、こいつはやっぱりなにもわかってない。



「俺はそんなことで怒ってるわけじゃない」



「え?じゃあなんで…」



「お前はわかってない、今も昔も」



もう限界なんだよ



もう1度再会してしまったら俺はお前を手放せないんだ



「由愛、俺だけ見てろ昔みたいに」



そう言って俺は柔らかい唇にキスをした



「ずっと俺のこと好きでいろよ?」



と言ったら無理だともう好きにならないと言った由愛



「上等だ。なら好きにさせてやる。もう教師と元生徒じゃないんだからな」



こっちは10年も想い続けて来たんだ



絶対に好きにさせてやる



「覚悟しとけよ?由愛」



そう言って俺は教室を出て行ったーーーーー

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