Sweet Love
「うん。連れて来たよ。ドアの外にいるから呼んでくるね。工藤先生、綾が話したいって」



「こんにちは。あなたが工藤先生ね?由愛がいつもお世話になってます」



「いえいえ、こちらこそ」



なんか私の親に挨拶してるみたい…



「ところで、工藤先生?結構世話するの大変じゃないかしら?危なっかしくて鈍感で無自覚だから。」



「ええ、とっても。おかげでこっちはハラハラしてますよ」



「ふふ。このままだと誰かにもってかれそうですね。」



「大丈夫ですよ。俺が見てるんで。」



「あら、いつまでも見守ってるだけじゃそのうち奪われちゃいますよ。」



「奪われても奪い返しますから大丈夫です」



さっきからなにを言ってるんだろうかこの2人



「ねえ、さっきからなんの話してるの?初対面だよね?なにを取り返すの?」



「これだけ天然ちゃんだとかなり大変ですよ?」



「承知の上ですから。何年待ったと思ってるんですか。これだけ待って、今さら他のやつに渡すとか無理ですよ。そんなの俺が許しません」



「あら、すばらしいですね。がんばってください。」



なんの話よ?!



「由愛、スピーチできた?」



「あ、うん!がんばって考えたよ!」



「楽しみにしてる」

< 35 / 280 >

この作品をシェア

pagetop