絶望の部屋(再)
『ようこそ絶望の部屋へ…』
 
 
 
 
また同じ夢を見た。
 
 
その夢はあの事件以来見るようになったものだ。
 
 
僕にあの事件を忘れさせない為出てくるのか?それともただの考えすぎなのか…
 
 
それは僕にはわからなかった。
 
 
 
 
夢って昔は好きだった。
 
 
眠れば現実を忘れられて違う世界に来たような気分になれる。
 
 
だけどその『夢』も僕に現実をつきつけるのが今だ。
 
 
高3にもなって友達はほとんどいないし、もちろんのことだけど彼女もできたことはない。おまけに容姿は並の並。いいところはこれと言ってないのが現実だった。
 
 
 
そして家族はある事件で亡くして今は1人暮しをしていて祖父母の仕送りだけで生活をしていた。
 
 
 
僕の1日の始まりはあの夢から始まり、次にするのは『絶望の部屋』について調べることだった。
 
 
 
なにしろ絶望の部屋とは僕みたいなクズが絶望から脱出して希望を掴める夢のような部屋らしい…
 
 
「はぁ…      
行けるものなら行ってみたいよな絶望の部屋によ。」
 
 
 そう呟いた僕の言葉に反応したかの如くパソコンの画面に文字が浮かんできた。
 
 
 
 
『絶望の部屋に参加しますか?』
 
 怪奇現象の番組でこうゆうのを何度かみたことがあって昔からこうゆう急に何かが動いたりだとかする感じのやつが大嫌いだった。
 
僕は突然不気味に出てきた文字に怖くなりパソコンを閉じて逃げるようして学校に行くハメになってしまったのだった…
< 1 / 131 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop