絶望の部屋(再)
開幕
あれから何時間たったのだろう…
あるいは数分しかたってないかもしれない。
 
 
だが起きたら何やら部屋のような場所にいた。
 
 
その部屋は、ソファーがあり明かりもつきテレビも冷蔵庫も風呂もトイレもベットも普通の家ならあるだろと言う物なら大方そろった想像とは違う感じだった。
 
 
 
この部屋にはあの禍々しい感じも不気味な感じも全くない。
たぶん控え室みたいなもんなんだろう。
 
 
この部屋をみてなんだか力が抜け安心した。
 
 
「一也。起きろよ。」
 
 
横でまだ寝てる一也を起こした。
 
 
 
「ん、んんんん?」
 
 
やはりそうきたか。
 
 
驚くのも無理はない。殺し合いをする前の控え室とは思えない家庭的なこの感じ。むしろ僕の家より綺麗だ。
 
 
 
もっと恐怖をそそってくるのかと思った僕らはこの部屋に驚くのも無理はなかった。
 
 
「この部屋どう思う?」
 
 
「どうって…
見たまんまじゃね。生活感溢れすぎだろ。」
 
 
 
「だよな。」
 
僕は部屋を物色してると机の上のノートになにか書かれてあることに気づいた。
 
 
「なぁ一也。なんか書いてあるぞ。」
 
 
「えっ、なんて書いてあるんだ。読んでくれよ。」
 
一也はベットの上でこの部屋にあった食料をもしゃもしゃと食べながら頬を膨らませて言ってきた。
 
 
確かにこうなるのも無理はないが油断しすぎだよ一也。
もう少し気を引き締めたいところだけどこの部屋には気を緩める物しかないのが現実だった。
 
 
「えっと…夜の7時に集会室に集合…だって。
 
 
あとルールブックを読んでおくことだってさ。」
 
 
「はいよ。まだまだ時間あるし俺は寝るわ。」
 
 
 
確かに時間がありすぎた。
 
まだ朝の8時なのに集合は夜の7時。
 
この集合時間に意味があるとも思えないのでルールブックに目を通したあと寝ることにした。
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