あのね、先生。

「…そのうち、茉央ちゃんも気付くよ。俺がほんとに悪い人だって」

悪い人なんかじゃない、なんていうあたしの反論を遮って、先生はあたしの唇に甘く噛み付いた。

その唇は少しずつ下に下がっていく。


「っ…そんなことない…」

シャツのボタンを、一つずつ外される。

初めてってわけじゃないのに、初めてみたいにドキドキした。

肌を滑る先生の手が、唇がくすぐったくて身を捩ると、先生はクスッと笑う。

「すげードキドキしてる」

「だって…」

「んふふ、俺も同じ」

先生はいつもみたいにふにゃんと笑うのに、確かにその目は大人のオトコの人のものだった。

「こんなに欲しいって思ったの初めて」
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