あのね、先生。
一番に思い浮かぶのは


あたしの前に座ってる梨花とシロは、いつもと違うあたしの様子に戸惑ってた。

特にシロ。

ちょっと緊張した顔でジッとあたしを見つめて、どうした?と聞いてきた。

「あの…話したいことがあって…」

「…うん、茉央それ5回目ね」

「俺もどうした?って5回言った」

場を和まそうとしてくれてるのか、2人はいつもと変わらない調子だった。


「…あたし、あの…学祭の日ね…」

「…うん」

先生とのことを話そうと思った。

どう思われても仕方がない。もしもこれであたしが嫌われてしまったとしても、それは自業自得だから。


「あの日…、あたし先生に会ったの」

自業自得だと分かっていても、怖かった。

2人のことは大好きだし、これからもずっと付き合っていきたい。
< 216 / 328 >

この作品をシェア

pagetop