あのね、先生。

スターチスが頭をチラつくのは、思い出の花だからでしょう?

…そうだよね。


「ん…これ邪魔だな」

「んふふ、優真くれたのに?」

「当たってくすぐったい」

さっき付けてくれたばかりのネックレスに触れて、邪魔だと言う。

「ダメ、外さないからね」

あたしは優真のものだよ。

「分かってるよ」


もしもあたしの気持ちがグラついたときは、これを見て思い出すから。

ちゃんと想ってくれてる人がいるって。

こんなに大事にしてくれる人がいるって。


外さないと言ったあたしを笑った優真。

笑ったくせに嬉しそうな顔をしてたから、何だかあたしまで嬉しくなって首に手を回した。

そんなあたしに優真は、数え切れないくらい何度もキスをした。
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