私に恋をしてください!
☆尊敬する心~side HAZUKI~
ソラの家で一部を描いていた私の作品を完成はさせたいけど、平日はなかなか時間が取れない。

夜はしっかり睡眠を取らないと仕事に影響する。

12月初旬の火曜日。
翌日の首都出版販売での定例会に備えて私は文芸局から貰った製本前のデータを読んでいた。

ミステリー小説。
私にはあまり興味がないので、かなり斜め読み。

『清水さん、ちゃんと読んでね』

そんな私を見た茂木部長に指摘をされてしまった。

思えば、あの火傷以来の首都出版販売への訪問。
でも今回は茂木部長が所用で行けず、六部の日下部長と一緒だ。

書籍の定例会は、龍成社で発売されるコミックと文庫を除く全ての書籍が対象のため、五部と絵本や実用書を担当する六部の人間が基本的に出席する。

ただ、なかなかスケジュールが合わない上、会議自体も長いので、みんな行きたがらない会議。

なので最近の数ヶ月は新入社員の私と、五部か六部の部長が出るのがパターン化している。

すると日下部長が私の席に来た。

『明日に備えて来月五部が担当の発売予定の資料を茂木部長に見せてもらうから・・・』

と、私に言うのと同時に"はい"と、逆に六部の資料を私のデスクの上に置いた。
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