あの日に出会ったキミと。
あれも、私を縛り付けるためー?


「一ノ瀬離して!!やだ!!やだ!!いやぁぁぁ!!」


「落ち着いてくださいお嬢様!!」


「やぁぁぁ!!しゅうのところに行くの…!!やめてえええっ」


もう何がなんだかわからなくて、ただただ叫んでいた。得体の知れない何かに怯え、怖くて怖くてたまらなかった。


私は独りぼっち。閉じ込められた上に独りぼっちで、寂しくて。


本当は家族に会って甘えたいし、普通に恋だってしたいのに。


今までの我慢が叫びと涙に変わっていった。
< 59 / 104 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop