薫子様、一大事でございます!

思わぬ再会は、奪われた自宅で



――っ。


頭が重い――……。


ゆっくりと目を開ける。


白く霞む視界。

焦点のなかなか合わない目を瞬きで目覚めさせる。


ここは……?


見覚えのない部屋に浮かぶ疑問。



――そうだ。

私、DCHに――……。



一気に記憶が蘇った。


「お目覚めですか?」


聞き覚えのある、一番聞きたくない声が掛けられる。

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