弟、時々恋、のち狼
「おたんじょうびだから」
不思議そうに顔を見合わせる大人たちの様子に、えくぼを浮かべてにこりと笑った。
「だってきょうは、ラッラがミイとロウのところにきた日なのでしょう?
だから、おたんじょうびなのだって……」
幸せな、この日々。
可愛いラッラと、思いやり深い女官たち。
じんわりと暖かいものが胸内に広がった。
「嬉しい」
感情の芽生えた私たち。
純粋に湧いてくる喜びを感じて、二人、静かに微笑んだ。