妖怪だらけの飼育部×天然美少女

「もぉー!春っち!!起きてよぉーっ!!!」

広い飼育部室に僕の声が響いたのは言うまでもない。

「もう良い……で?どうだった??」

テーブルを挟んで向かい側にいる兄に,僕は向かい合うように座る。

「んーとね,彼女が噂ではレディースのトップでこの街でも有名らしいんだよぉ~んで『女帝』と呼ばれているらしいよぉ~」
「……っ!?」
「で,13代目の総長をやっているらしいんだよねぇ~…」
「13代目 !?」
「うん,最強の組らしいんだけど~…こっからはあくまで、僕の予想なんだけど…」
「いいよ、勇斗の予想を聞かせて?」
「分かったよぉ…彼女の家…つまり、中沢財閥の裏の顔ていう感じ」
「その組の名前は?」
「…それが,まだ分からないんだよぉ~厳重にセキュリティが保護されててハッキングも何も出来ない状態なんだよねぇ~…」

僕は顔を俯かせて首を横に振る。

「…そっか…」
「あと分かる事は奈央ちゃんが財閥を継いでいて、道場も継いでいるっていう事位かなぁ~」

顔を上げて目を伏せた。

「…そうか,いつもありがとな勇斗」
「えへへ~!どういたしまして☆」

雅兄に,にこっと笑う。
雅兄にはいつも迷惑ばっかりかけてるから、この位は出来ておかないと雅兄の役に立てないから…。
まぁ、今回に関してはそれだけじゃないんだけどね~♪
雅兄は優しくふんわりと微笑む。

「俺達も,もう少しで引退か……」
「もう少しじゃなくてあと何ヶ月かはあるよぉ~!」
「そうだね」
「今年も色々しようね~!」
「うん,その前に奈央を入れなきゃ」
「そうだね!頑張ろうね~!!」
「うん」

< 24 / 48 >

この作品をシェア

pagetop