四神の秘宝




璃玖の手が後ろから伸びてシャツのボタンを外していく。


璃玖の手は細長くて綺麗で、少し見とれてしまった。




「そんなに俺の手を見て楽しいか?」



耳元で璃玖の低い声が聞こえて思わずビクッとなった。



「いやっ、気にしないで!」



さっきから私の心臓が忙しく動いている。
このままじゃ私の身が危ないかもしれない....


「ほら、終ったぞ。」



「つ、ついに私の心臓はおわったのね..!!!」



「何を言っている。着付けが終ったぞ。」



き、着付け??



チラッと自分の姿を見たら、さっきの浴衣を着ていた。



「い、いつの間に....」



「お前が俺の手を必死に見ている間だ。」



ほ、ほぇ~。



「ほら。早く部屋に戻るぞ。」


グイッ




「あ...うん..!!」


やっぱり私の手首を掴んで行くのね...





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