かみなりの妖精
プロローグ
 とある日の朝
 ポツポツ、ポツポツ、ザー、ザー  タッタッタッタ
「やばい遅れちゃう。なんでこんな日に限って寝坊なんかしちゃったの私」 
 彼女は走っていた
 季節外れの雨が降っている
「きゃあ!」
 足を滑らし盛大に転んだ
「いった~い」
 空がぴかっと光った
 うわあ雷までなってるしツイてないな~
 雨は強さを増してきた
 こんな日に遅刻なんて私だけよね..
 は~と、ため息をし、立ち上がろうとした瞬間だった
 彼女の目に閃光が走った
「え?」
 ゴロンと大きな音が聞こえる間もなく、彼女は倒れた
「おい、あの子が雷にうたれたぞ!救急車を呼べ」
 近くにいた男の人が叫ぶ
「なんですって」
「ほら、あの子よ」
 近くの人が集まってきた
(ああ、私もうダメ死んじゃうんだ)
 薄れゆく景色の中彼女は思った
 こんなところじゃ死にたくない..と
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