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「シイナってば、心配しすぎだよ」
まるで私が冗談を言っているかのように笑うミオ。
勘違いしないでほしい。
私はミオを心配しているわけではない。
これは忠告だ。
私がこうしてミオと下校しているのは、親友だからなんていう理由ではないのだ。
私たちはもう、そんな綺麗で純粋なものではない。
お互いを不要とし、邪魔者として見ている。
消してしまいたい。
消さなければならない。
肩に提げられたスクールバッグが当たるか当たらないかというほどの距離には、そんな2人の思考が蔓延していた。