Delete



「――結局のところ、学校破壊大作戦はどうなったんだ?」


帰宅して課題に手をつけようとしたとき、リックが言った。


学校破壊大作戦って……。


まるで小学生のごっこ遊びで出てきそうな名前だ。


ネーミングセンスなさすぎ。


心ではそうやってツッコみながらも言葉にはせず、


「やめたよ」


何気ない顔で私は答えた。


「え。じゃあ道連れ云々ってやつも?」


「うん。リックの言った通り、どこかで目的を見失ってた」


「溜まりに溜まった鬱憤はもういいのか」


「いいの。ミオを殺すこととその鬱憤を晴らすことは関係ないから」


あぐらをかき、リラックスしたような声のトーンで


「……ふうん」


と彼は言った。


< 200 / 331 >

この作品をシェア

pagetop