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ミオは足がすくんで動けなくなったのか、私との距離は縮まる一方だった。


一歩近づくたびに彼女の焦りの度合いがわかった。


誰にも見せなかった姿だ。


そんなミオを抱きしめて、私は彼女の耳元で小さく言った。







「突然殺される側の気持ちなんて、ミオは知らないでしょ?」







私の右手は昨日女子2人を殺す際に使用したカッターを持ち、そしてミオの胸部(これもまた心臓のあたり)を突き刺していた。


カッターを一気に抜いて手を離すとミオは熱いアスファルトの上にふわりと倒れ、そのまま全く動かなくなった。


私の服には返り血が全面的に飛び散っていた。


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