届かなくても、

下剋上は突然に

「ちょっときぃさぁん」




「来てくれるよねぇ?いつものところ」






ちょくちょく席に来るようになった仮面の手下は



いつものところにと言う。




そのいつものところに私は向かう。



誰にも気づかれないように耳元で囁くところが




まるで悪魔のようだ。




にこっと不敵に笑い肩を鷲掴みする。






「絶対来いよ」




「言われなくても行ってんだろ」




「またまたぁw



そんなこと言っちゃってぇ!!」





大声で手下は笑うとまた耳元に近づいた。






「調子乗ってるからボコられんだよ、ばーか」






そう言い残すと手下達は自席へと戻った。




あいつらは必ず手下組全員で来る。




手下組は3人。




仮面に命令されているんだと思う。




私はふっと嘲笑にも似た息をついた。
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