続 鉄の女には深い愛情を
目を覚ましたら
なんと午後3時。


ヤバッ!!引越し!!
と思い立ち上がるけど
下半身がいうことをきかない。


全身筋肉痛だし。


あ〜あ、昨日の朝つけられた
キスマークの倍
身体に赤い痣がある……


こりゃ、私怪我人だわ。


喉がカラカラなので
起き上がってリビングに行くと
私の荷物が全部運びこまれていた。


あれ?
健夫、引越しやってくれたの??


ありがとう〜!!!


健夫を探してみるけど
家にはいないみたい。


ということで
大急ぎでシャワーを浴びて
髪を乾かしていたら


ガチャッとドアが開いた。


そこには桁違いのイケメン2人と
舞さんがいた。


「天ちゃん、
もう起き上がって大丈夫なの??
風邪引いたんじゃないの?」



ん?


健夫が無駄に整った顔で
私に近づいてきて
パーカーを羽織らせた


「…天 大丈夫か? 風邪ってことになってる……それと、アニキに身体見せたくないから…これ着て」


コソッと囁いたあと


私の荷物をタンスにしまい始めた


「っんたく。俺1人でできる量だからいいって言ってるのに
2人がついてくるって聞かなくてさ
天大丈夫か??
昨日は熱でうなされてたから
全身筋肉痛で大変なんじゃないか?」



と言って
明夫くんと舞さんの目を盗んでニヤッとしてウインクした



健夫こそ、平気なの!!
むしろ、私よりもあんたのが100倍疲れてるんじゃないの?


それを涼しい顔して、私がダウンしてる間に荷物を運びこんでおくなんて


どんな体力してんのかしら。



「…あっ うん……」


「天ちゃんは寝てなさい‼︎
今日は私がご飯用意するから!
天ちゃんなんだか声も枯れてるから
明夫!飲み物とか色々買い物してきて。」

舞さんがテキパキと動き始めた!


舞さん…本当ごめんなさい


声が変なのも
身体が痛くて動かないのも
この桁違いのイケメンの片割れのせいなんです……


健夫は下を向きながら
たまにクスクス笑いながら
私の荷物の整理をしてる。



「…天大丈夫かぁ?
天が熱だして最後に寝込んだのは中3の時だったけかな…
あん時はりんごちゃんみたいに真っ赤な顔して可愛かったなぁ〜
あっ!買い物買い物‼︎‼︎じゃ行ってくる」



と、もの想いにふけりながら明夫くんは買い物へ行った。


明夫くん。
やっぱかっこ良くて優しくて大好きなお兄ちゃん。
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