【完】午前0時日付が変わっても


あれから10年。


想い続けてもう10年。まだ10年?



彼女期間、数ヶ月。



…こんな突然に終わっちゃうんだ。



あっけない終わりに信じられない気持ちを持つのは当然だよ。



これらも見せることなく終わってしまった。


なくすことが怖くて一度もつけられなかったバレッタ。


これをつけて千景くんに見てもらえたら。


やっぱり可愛いくなるじゃんって言ってもらえたのかな。


結婚、だって……。




「はは……こんな大事に覚えてるのは、私だけだよね」




私ばっかり。




千景くんと再会できてから好きがハッキリと形になって、大きくなって。


会えなかった分、言えなかった分なのか。


私、こんなに好きな人に好きって素直に何回も伝えられるとは思ってもいなかった。



千景くん。


千景くん。


……って、いつも必死に追いかけて視線の先は千景くんばかりで。



これ以上うまく表現できないぐらいに


苦しくなって笑っちゃうぐらいに



千景くんが、好き。


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