ダイヤモンドの未来
先生が、ベッドの横、足元の椅子に座った。

「消毒するよ。」

冷たいものが傷にかかる。

思わず、足だけでなく、身体もビクッとしてしまう。

「大丈夫だから。」

先生が、大丈夫ということは、珍しい。

本当に大丈夫な気がしてくる。

「糸切るね。」

先生の手が、足に触れ、ピッピッと何か引っ張っられる感じがする。

つーっと何か抜かれるような感じが2~3回する。

「おしまい。」

えっ、もう?という顔をしていたのだろう、笑う先生。

「澤田先生は、抜糸うまいんだよ。」

と林さん。

「抜糸に上手いも下手もないだろ。」

「それがあるんですよ。」

「じゃあ、最初に言ってくれれば。」と先生。

私も、心の中で、大きく頷く。

「もし、痛くて、先生の株下がったら、悪いでしょ。」

言い返せない先生。

林さんや真美さんクラスのナースは強いと実感。

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