ダイヤモンドの未来
「そろそろ帰るか。」

澤田先生が私に声をかけてくれる。

「はい、お願いします。

ご馳走さまでした。」

真美さんと海藤先生に声をかける。

「ごめんね、泊まる予定だったのに。

酔った香江ちゃん、可愛いのに。」

「いえいえ、すれ違いのグチが現実にならずよかったです!」

ちょっとだけ、真美さんに逆襲してみる。

「うん?すれ違いで不満?寂しいってこと?」

海藤先生がすかさず反応してくれる。

いいなぁ、優しいなぁ…

「じゃあ、失礼します。」

玄関を出て、先生の後ろを外へ向かう。

ゆっくり歩いてくれているのは、気のせいではなさそうだ。

「すみません。」

「うん?」

「えーと、ペースも帰りも」

「いーえ、むしろ足痛いのに作ってもらって。おいしかったよ。」

「よかったです!」

やっと、なんとか答えることができた。

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