Closed~閉じてる彼ら~
ある日の部活。



「ささら最近、大丈夫?」

「大丈夫って、何が?」


とぼけるな。


「ささら最近、学校に、来てないじゃん…」

「ああ。それね」


ささらは手をひらめかせた。


『それね』…?


「縁には、関係無いよ」





「関係無くない!」





室内の全員が振り向く。





「…縁。…なーにアツくなってんのぉ?」


ささらはふにゃふにゃと笑った。


「…あたしは、ささらの何なんだよ…」





放送室を飛び出した。





アテも無く走った。





疲れて、道の端にへたり込んだ。





雲が空を覆っていた。


< 121 / 176 >

この作品をシェア

pagetop