ナオ ~キミを愛してた~
初雪の朝


11月17日


初雪が降った朝に

アタシは


人生を無茶苦茶にした

アイツに出逢った


「うわあ雪だ」


「久しぶりの雪だな、1年振りだ」


優しい声とは裏腹に
アタシの心を凍り付かせる



「カヤ。元気だった?その調子だと、もうカレシに抱かれたかな?ヤッたしょ?俺分かるよ」


その日
アタシは思い出した


『カヤ、愛してる。だからシよ?』

『カヤは可愛いね、本当』

『…ねえカヤ…俺のモノになって?』

『お前にもう用はないよ?シないんだったら、意味が無いしね』


「…テツヤ」

アイツに


性奴隷にされそうになったことも
犯されそうになったことも
呆気なく捨てられたことも


< 54 / 142 >

この作品をシェア

pagetop