あなただけを見つめてる。
こんな時間に電話なんてどうしたんだろう?
っていうか、朝陽くんから電話が来るなんて初めてだよね!?
もしかして、明日用事が出来てダメになっちゃったのかな?
私は嫌な予感を感じながら、電話に出た。
「……もしもし?」
『葵、ハッピーバースデー!!』
「……え?」
電話の向こう側の朝陽くんは、深夜とは思えないほどのハイテンションな声だけど。
ハッピーバースデーって??
私は、おもわず部屋の掛け時計を見上げる。
すると、時計はちょうど0時を指していた。
つまり、たった今、日付が変わったわけで。
『今日5日は、葵の誕生日だろ?』
「……っ!」