後輩くんの悩み。

「はい、“二人で”呑みに行こうかって話をしてたんです」




高野は、二人、という部分を強調して言う。




「へーぇ、二人で。そんじゃ、二人じゃ寂しいだろうから俺も行ってやるよ」




何故か意味深な笑みを浮かべる雄輔。




「いえいえ、先輩は日々の仕事でお疲れでしょうから家に帰ってゆっくりしてください」




「日々の仕事で疲れてるから、仕事の後の一杯が旨いんだろ。それに一人で家に帰って呑んでもおいしくねぇよ」




「いやいや、騒がしい居酒屋で呑むと余計疲れるかと、」




「いやいやいや────、」



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