女子力高めなはずなのに
……仕事中なのに一人で悶々としてしまった。

ちょっと気分転換しようかな。

缶コーヒーでも買いに行こう、と外に出た。

一歩外に出ると、風が刺すように冷たい。

自販機でカフェオレを買って手に取ると、じんわり温かくて握りしめた。

寒い!早く戻ろ。

小走りで社屋に戻ると、ちょうど槇村さんが外回りに出かけるところだった。

「お、中野さん」

「あ!槇村さん」

嬉しくなってつい走り寄ってしまった。
相変わらず、カッコイイな。

「これから外回りですか?」

「うん、まあね」

「寒いのに、お疲れ様です。あ、これ飲みますか?」

今買って手にしたカフェオレを差し出した。

「いいよ、いいよ。自分のために買ったんでしょ?」

「あ、はい……」

「それに俺はブラックの方がいいから」

「そうなんですね」

そうだよね。確かに槇村さんはブラックの方が好きそう。
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