恋の捜査をはじめましょう
真夜中の…警察署。

刑事第一課の…刑事と、鑑識。


伸びたラーメンは、到底…食べる気には…ならないけれど。

どうやら……もう、腹いっぱい。



事件は…現場、じゃなくて…。
二人きりの…ホームグラウンドで起きていた。

私達は…同期生で。

同じ釜のメシ…じゃなくて、ストックのラーメンを啜る…職場の同僚で。


それから…。



それから―――…?






「そう言えば…、この前電話で愛美が、同窓会するって言ってた。アンタも…来る?」

「そう言えばそんなこと言ってたな。」

あれ?……知ってるの?

「………。ねえ、柏木は何でいつも来ないの?」

「…………。…それぞれとはちょいちょい会ってるから。」

「私とは会ったことないね。」

「連絡よこさなきゃそうなるだろ?」

「みんなでワイワイすんの…、苦手?」

「いや?みんなってなると…会いたくないヤツにも会うことになるから。」

「……え。アンタに苦手な人っているんだ?」

「…………。いるね。」

「意外。」

「…………。でも、もう行けるか。」

「………?何で?克服したの?」

「もう会ったから、かな。……天ぷらと天丼みたいなもんだ。」

「…わかりづらい。」

「紙一重ってこと。」

「へー…。」

「心底どうでもいいって顔してんな…。」

「うん。」

「……なかなかムカつく。」

「お互い様。」

「……まあな、いーけど、今更。」

「………。」

「先は長い。よろしく頼むよ、相方。」

「え、相棒じゃなくて?」

「……。右京さんに失礼だろ。」
柏木は…少し笑って。

大きな手で…また、デコを弾いた。



『相方』って、アンタにしちゃあポッと出た…深い意味合いの言葉じゃないって、わかってる。

だけど…。

きっとそれって。
あくまでも…同じ目線で。
同じ…職場の仲間として。

かれこれツッコミ入れ合いながらも上手くやっていこうじゃあないかって意思の…表れでしょう?


案外…嬉しいものだね。


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