OUT


「…ぅ…あ…ぁ…」




竜は体を丸め、泣きじゃくる。





「…竜?…竜…」



細く、白い手が竜の髪に触れる。


その瞬間、竜の体がビクッと震えた。



「…竜…!!」


竜は涙でぐちゃぐちゃになった顔を、声のする方へ向けた。



「…ね…ろ…永遠…」



竜の目の前には、永遠とネロの姿が。



「…出口は…見つかった…?」


竜は涙を無理矢理抑え、スクッと上半身を立たせた。


「竜…みんなは…」



永遠は黒く、焦げた塊を見た。

ネロは竜を見ている。


「…そっ…か…まだ見つからないってか…も…終わりがねえな…はは」



―もう精神的に無理。


「…もうやだな…」



その瞬間、ネロは竜を抱きしめた。



「……ネロ?」

「なんで泣くのを我慢するの?泣いてもいぃんだよ…も…我慢しなくていぃんだ…」


すごい涙が溢れ出た。


「…る…せ…」



その涙を静かに、流した。



「はやく…こんなゲーム…終わらせょね…?もう…私達がついているから。」



永遠は泣きじゃくる竜を見て、もらい泣きをした。






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