最初の一歩はこちらから ~似たもの同士のささやかな恋の始まり~
 同期のトモとのランチタイム。

 デザートのティラミスをつつきながら、トモが言った。

「ね、沖田さんとどうなってんの? いい加減ものにしないと、誰かに持ってかれちゃうよ?」

 その言葉がぐさりと胸に突き刺さる。

 そんなはずはないと思いたい。
 けど、ケイちゃんをフリーにしておいたら、いつか誰かの毒牙にかかりそうな気がしてならない。

 ケイちゃんは見た目が良いだけじゃない。
 優しくて誠実な人なんだ。
 酒の上の間違いだとしても、きっと事が起これば責任を取ってしまう。

 12月も半ば。

 クリスマスは目前だし、その後はお正月で次がバレンタイン。
 独り者の女性が彼氏を一番求める時期って、今頃だと思う。

「沖田さん、かなり狙われてるよ。頑張りな」

「……頑張ってみる」
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