☆決心☆
急いでミルクを作って部屋に戻ってくると、愛理をだっこしながら聞いた事のない子守唄?を崇史が歌っていた。

や~まの上から降りてきたぁ~
ちいさなちいさな子守さん~
お空のう~えにいっちゃったぁ~
優しい優しいおばあちゃん
きっと帰ると信じてるぅ
信じてるぅ~

「崇史?今の歌は?」
あたしは哺乳瓶を崇史に渡しながら聞いた。
「聞かれちゃったか。子供の頃、お母さんが歌ってくれた歌なんだ。よく考えたら幽霊を呼び寄せるような歌だよなぁ。」
「そんなことないよ。それに崇史の思い出だもん。」
「思い出かぁ・・・母さんとのいい思い出ってあんまりないんだ。なんだかいっつも泣いてたような気がする。」
「そっかぁ・・・。けどその子守唄は?」
「他で聞いた事ないから、母さんの自作かも。」
「それって凄くない?シンガーソングライターだよ。」
「何言ってんだよ。あ!ミルク飲んだみたい。」
あたしは愛理を受け取った。ゲップさせなきゃ。
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