星に願いを~たくさんの幸せをありがとう~



~美姫 side~



蒼『…桜空。もう少しで授業終わるぞ。』

美姫『ん〜…もうそんな時間?。
…わたしいつの間に寝ちゃったんだろ…?』

蒼『熟睡してたぞ。それに…
口あけてよだれたらしてた。』

美姫『えっ!?それほんと!!?』


あぁ…

わたし…何してんの!?

先生の前では少しでも可愛くいたいのに…。

いいところみせたいのに…。

よりによってよだれたらしてる姿
見られるなんて…。

もう先生の前で寝れないよ…。

そんな事を考え半泣き状態になってると…


蒼『嘘だよ。』


笑いながら先生が言った。


蒼『反応がおもしろいからからかっただけ。
だからそんな顔するなよ。』

美姫『ほんとに?ほんとーに大丈夫だった?』

蒼『ほんとーに大丈夫だった。』


よかったぁ〜。

ほんとによかったぁ〜〜。


蒼『てかさ今更だけど…
お前の名前ってこってるよな。
桜の空でさくらで美しい姫でみきだろ?』

美姫『ほんと今更だね。
確かに珍しいよね!
桜空って苗字の人中々いないしね。
残念ながら名前は似合わないけどね。
美しくも姫でもないからね〜。』


と笑いながら話してると


蒼『まぁ確かに桜空は姫ではないな。
それに美しいと言うより…
「かわいい」の方があってるな。』


……え?

今何て言ったの?

聞き間違えた?


美姫『…先生、今何て言ったの?』

蒼『…名前いいなって言ったんだよ。』


嘘だよね。

さっき「かわいい」って言ってくれたよね。

名前ほめてくれたのも嬉しかったけど

その一言が何よりも嬉しい。


美姫『ありがとっ♪』


と言うと


蒼『…恥ずかしいからさっきの忘れろよ。』


嫌です。絶対に忘れません。


蒼『そろそろあいつら来るんじゃないか?』

美姫『あ、そうだった。支度しなきゃ。』


準備もしてよし、OK!

そろそろ行こうかな〜

としようとした時


蒼『じゃあな美姫。』


…今名前で

「美姫」って呼んだよね?


美姫『今…』


そう言いかけた時


ガラガラガラ


詩織『おっまたせーー!!』


みんなが来たから話はこれでおしまい。


拓真『美姫?何か顔赤くね?
熱あんの?大丈夫?歩ける?』

美姫『大丈夫だよ。』

夏妃『美姫だって子どもじゃないし
自分の体の事は美姫が1番わかってるんだから大丈夫だよ。』

詩織『そーそー!夏妃の言うとおり!
拓真は心配性なんだよ!
…まぁ理由はわかるけど♪』

拓真『お前らうるせーよ!』

柊『…お前ら恋する男子をからかうなよ。』

拓真『お前まで!』


と、いつものくだらない会話。

でもこれが楽しい。


美姫『ここ保健室なんだけど!
変な事言ってないで帰ろっ。
じゃあね〜先生っ!ばいばーい♪』

蒼『あぁ、じゃあな。 気をつけて帰れよ。』


やっぱ名前呼んでくれないか…。

そしてわたし達は保健室を出て帰った。
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