多重人格者【完結】
「っ!?」
驚きながら、後ろのアンを見ようと顔を向けるが腕で固定されて、見る事が出来ない。
「……このまま、締めれば。
―――――草野君は死ぬかな?」
「!?」
誰だ?カンナは俺を草野と呼ぶ。
だから、カンナではない。
……殺樹か?
「さ、つ、きか」
「そうだよ?草野君。下ろしてくれていいよ」
ばっと支えていた腕を放し、首を抑える。
と、同時にごほっと咳き込んだ。
そこまで強くなかったが、圧迫された所為で少しだけ呼吸がしにくい。
そこに立つあやめの顔をした殺樹を睨みつける。