友情の行方



唇を離すと私を優しく抱き締める昴。
その温もりや匂いに私の心拍数が上昇した。




「俺は唯が好きだよ。お前は?」




ギュッと強くなる腕に昴の本気が伝わってくる。だけど怖い。友情を越えて愛情に変化してしまったら、今までの絆が簡単に壊れてしまいそうで。



「……」

「俺はお前と友達じゃ満足できない。恋人同士になりたいと思ってる」

「でも…」

「もしかして怖いのか?」

「……」

「だからこそ大切にしてやる。友情から愛情に変わったとしても俺達は大丈夫だってことを証明してやるよ」

「……うん」



また塞がれた唇。今度はゆっくりと深いキスが落ちてきて、昴の想いに答えるように私はキスを受け入れた。



男女間の友情は成立しなかったけど、この恋は大事に温めていきたい。きっと私達なら大丈夫なはずだから。






END


< 5 / 5 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:11

この作品の感想を3つまで選択できます。

  • 処理中にエラーが発生したためひとこと感想を投票できません。
  • 投票する

この作家の他の作品

ソフレしかいらない

総文字数/6,228

恋愛(オフィスラブ)19ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
男女の行為に嫌悪感を持つ私。 そして私が選択したものはソフレ。 温もりが欲しい時に側にいて くれればそれで十分だから。 志田希未(しだのぞみ)31才 × 神崎克哉(かんざきかつや)28才
パラサイト・ラブ

総文字数/10,662

恋愛(純愛)34ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
私は若い男の肉体に寄生している。 そして彼は私の財力に寄生している。 お互いにそれだけの関係なのは暗黙の了解。 なのにそれ以上の気持ちを持ってしまった。 笹本美蘭(ささもとみらん) 32歳 × 野間海里(のまかいり) 21歳
隣人

総文字数/14,097

恋愛(純愛)29ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
同棲していた彼と別れた日 私は隣人に抱かれた。 それは単なる慰めとして。 そのあとも悪戯に私を抱く彼。 振り回されたくないのに 流されてしまう自分が嫌。 九条奏多(くじょうかなた)23歳 アイドル × 中畑美月(なかはたみつき)28歳 会社員

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop