ベルリンの壁ドォォン‼︎
ベルリンの壁ドォォン‼︎
ゼミのレポート課題は、冷戦終結と東西ドイツ統一についてだった。

私はコピペできそうな記事をネットで探し、ワードを立ち上げたが――。


『あっ、あーん、もっとぉ~』


――また始まった。

イライラしながら私はアイチューンを開き、スピーカーから重厚なメタルサウンドを大音量で流した。

激しいツーバス音とベースの低音が部屋を揺らす。その振動はきっとこの壁の向こうへ。

ピンポンピンポンピン……ッポーン!

しばらくして鳴らされたのは、せわしないインターホン音。
てか、何だよ最後のタメは!

「東野ぉお! 俺のパラダイスタイム邪魔すんじゃねーよ!」

ドアを開けると、ヤツはずかずかと私の部屋へ侵入し、慣れた手つきでスピーカーの音量を下げた。

「あんたこそ恥じらいはないの? 人が真面目にレポートやろうとしてるのに」

「何度も言ってるけど俺はAVは大音量で見る主義なの! って、レポートって何?」

推定178cmの身長、軽いパーマがかかった茶髪、鋭い眉毛にぱっちり二重。

カワイイとカッコイイのハーフ男子の私生活はこんなもんだ。
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